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stranger than fiction

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新興宗教オモイデ教

一ヶ月前に学校から消えたなつみさんは
新興宗教オモイデ教の信者になって再び僕の前に現れた。
彼らは人間を発狂させるメグマ祈呪術を使い
怖るべき行為をくりかえしていた―。
狂気に満ちた殺戮の世界に巻き込まれてゆく僕の恋の行方は?
オドロオドロしき青春を描く、著者初の長編小説



電車などの移動時間を使って
久々に読み直したら、えらく感動しちゃいました
やっぱり傑作ですよね、これ
僕が読んだ小説の中でもお気に入りの一冊です
ぶっ飛んでる話ですけど
繊細な内容かつ、どこか寂しい話で大好きです



何て言うか、人間の心の奥にある物っていうのかな
それが凄く上手に表現されてると思います
特に、その心の奥にある物を
「爆弾」という単語で表してるのが良いですね

人間の心は爆弾を抱えており
それを発散するために娯楽をしたりする
しかし、そんな事では胸の中にある爆弾を抑える事が出来ない
それが主人公なんですよね


自分の生活に疑問を抱き、このままでは良いのか
一体となるだけの人生で良いのか
と自分に投げかけると、次第に爆弾は大きくなり
より扱いが困難になる

そんな中、なつみさんという変わってる生徒が
冴えない妻子持ちの教師と関係を持ち
それが噂され、教師からも捨てられ
精神が壊れてしまい、ついに学校を去り
オモイデ教という宗教にハマってしまってる
普通なら相手にしたくない子なのですが
その子に恋をしてる主人公は
怪しい宗教であるオモイデ教に興味を持つ

ここではメグマ波という妖しい電波を用いて
人を操り、それを通して自分の爆弾を発散したり
逆に他人の爆弾を爆発させたりする事が出来る


念じれば人を思いのままに操れる
その力が大きければ、どんなに遠隔の人間でも操り殺す事も出来る
そんな力でも、主人公が抱えてしまった爆弾は消せなく
好きだったなつみさんも死んでしまう


再び、教室の端で何も聞かず、何も話さない時間に身をゆだね
美術室で一枚の絵を書くと、それは色んな色を用いて
描いた絵は、まるで爆弾の様な絵だった
絵の具がついた手を洗い、その様々な色が
水と共に排水溝に円を描く様に流れていく様を見て
声を出さず、少しだけ泣いた



僕は、この描写が本当に好きなんですよね
結局、大きな力を得て、強力なメグマ波を出せるのは
人を自由に動かすくらいでは、解消できなかった人なんだな
と思います
他人を意のままに操れても、満足しない
それくらいで満足してしまう人では
大したメグマ波は出ないのではないか
と考えました

もし物語の途中で主人公となつみさんが
恋仲になったら爆弾もなくなった、と思います
そして、そのチャンスもあったのに操らなかった
それが意地でもあり、彼なりの愛情表現だったのだと思います

ただなつみさんが死んでしまった後は
もう爆弾を発散する事が出来ず
絵の具が排水溝に流れていく様を見て
数々の消せない思い出と対比して涙を流してしまう


これだけ狂ってる主人公も珍しいと思います
大きな爆弾を爆発させて全員を巻き込むのではなく
自分だけがいなくなれば良い
という考えに至ったのに、最後に残るのは自分なんですよね

その、やるせなさと静けさが良かったです
一体になるのも、ただ一体になるのではなくて
自分の考えで一体を選んだ
というのも寂しさが残る感じがしますね


また、時間を見つけて読み直そうと思います
短いですしね
また大槻ケンヂシリーズで好きなのは、くるぐる使いです
こちらの話も良いですね

人の深層心理っていうのを難しく表現しないで
分かり易い単語で伝えるのが大槻ケンヂの凄いところですね


とまぁ、たまには小説の事を書いてみました!
本を読むのは好きなんですよw
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Author:七薙

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